ホームホームマガジン > 菅野ヘッケル/ディランにあったらよろしくと > イッツ・オール・グッド

ディランにあったらよろしくと
ディラン作品を始めとして、素晴らしいアーチストの素晴らしい作品を、深?く語ります。

イッツ・オール・グッド


洪水のようにあふれるディラン商品

日本でもようやくディランの新譜『トゥゲザー・スルー・ライフ』が発売された。アメリカでの発売が4月28日だったので、日本のファンは1カ月も待たされたことになる。遅い。あまりにも遅い。もうすこし早くリリースしてもらいたかった。また、アメリカやイギリスではアルバムチャート初登場第1位という快挙を達成したが、日本ではオリコン洋楽アルバムチャート初登場15位だった。すこし寂しい気分になったのは、ぼくだけだろうか。とにかく、ニューアルバムの発売に合わせるように、6月にディラン関連のプロダクトが続々と発売されるので、簡単に紹介しておこう。

日本盤『トゥゲザー・スルー・ライフ』は以下の3種類が発売された

1)通常盤『トゥゲザー・スルー・ライフ』(英詞、日本語訳詞、解説つき)

2)限定盤Japanese Edition『トゥゲザー・スルー・ライフ』通常盤+ボーナスDVD(日本映画の中のディラン:ディランのオリジナル楽曲をサウンドトラックに使用した映画『色即ぜねれいしょん』、映画『アヒルと鴨のコインロッカー』、映画『アイデン&ティティ』の一部映像)

3)デラックスエディション『トゥゲザー・スルー・ライフ』通常盤+ボーナスCD(テーマ・タイム・ラジオ・アワー:ディランがDJをつとめるラジオ番組のエピソード『友人と隣人』をディランのしゃべりを含めて丸ごと収録。英語、日本語訳つき)+ボーナスDVD(ロイ・シルヴァー・インタヴュー:ディランの初代マネジャーのインタヴュー。映画『ノー・ディレクション・ホーム』のアウトテイク)
発売:ソニー・ミュージック

なお、コレクターの人たちはアメリカ盤の「2枚組アナログレコード+CD "Together Through Life"」 と、フランス盤の「通常盤に2枚のボーナスCD(1枚は『テーマ・タイム・ラジオ・アワー』、もう1枚はフランス独自制作のドキュメント) +DVD」も入手した方がいいだろう。

デジタルリマスターCD

『地下室(ザ・ベースメント・テープス)』(1967年録音)
『新しい夜明』(1970年録音)
『偉大なる復活』(1974年、ボブ・ディラン&ザ・バンド全米ツアーのライヴアルバム)
『ディラン&ザ・デッド』(1987年、ボブ・ディランザ・グレイトフル・デッドのライヴアルバム)
発売:ソニー・ミュージック

これらは完全生産限定盤紙ジャケット仕様なので、入手するべきか迷っている人は気をつけた方がいい。ボーナストラックの追加はないが、未発表写真が新たに追加されている。それにしても、30センチLPのオリジナル発売時の帯なども含めて忠実に再現することに異様なまでの執念(当時のキャンペーン告知がそのまま掲載されていたり、縮小されたステッカーが同封されていたり)が燃やされているようだが、ぼくには理解できないこだわりだ。紙ジャケットによる再発売ブームなのでしかたのないことなのかもしれないが、できればボーナストラックなどの追加音源や映像の実現にもっと力を注いでほしい。

公認本『弾いて歌って、ボブ・ディラン」

100 SONGS, PICTURES & COMMENTS
ディランのソングブックが久しぶりに日本で発売される。しかも本書はディラン自身が選曲したとされる100曲(1962年のデビューアルバムから2006年の『モダン・タイムズ』まで)がコードつき楽譜で掲載されている。さらに各曲に、ディラン本人を含むミュージシャンたちのコメントと写真も掲載されている。
発売:東邦出版

DVDロックペディア:ルーツを探る ボブ・ディラン〜音の絆〜

ディラン本人の映像はほとんど収録されていないが、ウディ・ガスリー、レッドベリー、ピート・シーガーなどの貴重な映像とディラン研究家たちの証言を合わせて、ディランが影響を受けた音楽を解明する作品(2008年、イギリス制作)。とくに初期のディランとブルースとの関係が詳細に解説されている。ニューアルバム『トゥゲザー・スルー・ライフ』はブルース色が強く感じられるが、ディランがデビュー当時からブルースに強く影響を受けていたことが、このDVDを観ればよくわかる。日本語版には、『20世紀少年』の浦沢直樹のロングインタヴューが掲載されている。なお、浦沢が昨年末に発売したデビューCD『半世紀の男』は、ディラン作品をカバーしているわけではないが、ディランの匂いを感じさせる音楽がつまっている。機会があれば、聞いてみるといい。
発売:JVD
(6月19日(金)にDVD発売記念イベント『地下室のパーティー』が初台のThe Doorで開かれる。頭脳警察、浦沢直樹、和久井光司、THE DUETのライヴにほかに、ぼくもトークで参加する予定だ)

『白熱ディラン鼎談』

by鈴木カツ・菅野ヘッケル・宇田和弘・立見伸一郎
ディランを愛する4人が、ファンの立場、コレクターの立場、評論家の立場などから繰り広げた鼎談、放談を1冊にまとめた新刊。
発売:プリズム

そのほか、コレクターの人はオリスが発売した世界限定3000個のディラン腕時計や、ホーナーハーモニカ・ディラン・シグニチャーも気になるだろう。

<関連リンク>

地下室のパーティー
http://www.livebar-the-doors.net/event/index.html#this_m

ソニー・ミュージック ボブ・ディラン・サイト
http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/SR/BobDylan/index.html

ボブ・ディラン 音の絆
http://www.jvd.ne.jp/music/dylan/rock_dylan1.html

  • 前回の記事
  • この連載のトップ
  • 次回の記事

▲新着順▲著者順